「ゲーム会社のデザイナー・イラストレーター」を目指す方に参考になる情報をお伝えしたいと思います。
ゲーム業界向けの専門学校などもあり、就職するための方法は色々ありますが、今回は、「美大の日本画専攻」もその選択肢の1つになることをご紹介します!
日本画専攻はゲーム会社就職への1つの道
はじめに:日本画について
私は美大で日本画を専攻していました。
日本画というと、横山大観の「屈原」のような、歴史の授業等で目にしたことがあるものを想像される方が多いのではないでしょうか?
実は、現代の日本画は、作品によっては絵の具もかなり厚塗りであったり、テーマも具体物だけでなく、抽象的なものがあったりと、少しずつ変化しています。
参考までに、下の画像は私が美大の頃に作成した日本画作品です。
<抽象画>
<具象画>
日本画専攻の先輩・友人が大手ゲーム会社に就職
私の美大では、就職の話が出始める頃になると、あるイベントが行われます。
過去の卒業生の方の就職先と、内定を受けた時のポートフォリオ(作品集)が公開されるんです。
今から就職を目指す学生は興味津々っ
これはもう、見るしかありません; ̄ロ ̄)!
大学内の広い講堂で一斉にお披露目となり、学生は、興味のある業界に就職された先輩のポートフォリオを手にとって、どのような作品で内定をもらうことが出来たのか、参考にします。
私も食い入るように見ていましたw
私が当時驚いたのは、
日本画専攻の先輩方が、任天堂、コナミ等の大手ゲーム会社に就職されていたことです。
また、同じ日本画の友人の中にもゲーム会社から内定を受ける子がいました。
「日本画とゲーム会社」
一見、遠い関係に見えますが、日本画専攻の学生がゲーム会社に需要がある理由とはなんでしょうか?
日本画専攻の学生は、なぜゲーム会社に採用されるのか
日本画の先生が仰るには、
「日本画を学ぶ学生は基礎画力が高いから。」だそうです!
デッサン力、物事の観察力、色彩感覚、などの基礎画力がバランス良く全体的に高く、就職後もベースの力を元に成長しやすいそうです。
日本画は、デザインとは離れたものだと思われる方も多いと思いますが、
「作品」を作る上では、構図、色の組み合わせなどのデザイン要素も同時に習得していく必要があります。
物の形をとらえるデッサンの基礎が出来ている上に、デザインの基本も同時に学んでいるため、ゲーム会社から見た場合、「基礎画力が高い」という評価になるんですね(*^^*)
美大の日本画専攻に受かるにはそもそもデッサン力が必要
また、美大の「日本画専攻」を目指す場合、受験ではデザイン学科等に比べてデッサン力が求められます。
日本画専攻の学生は、その力を美大入学時点で既にある程度鍛えていることになります。
参考までに、下記が受験時期に私が描いた鉛筆デッサン・着彩デッサンになります。
基礎画力がある人は応用力がある
基礎画力が高いと、企業に入社後も、受けられる依頼の幅が広くなります。
人物を描くにしても、背景を描くにしても、色の指定を任されたとしても、「ここは苦手」という部分が少なく、基礎の力を応用して、 初めからある程度依頼に応えることが出来ます。
業界専用のソフトは仕事を通じて習得できるため問題なし。企業が見るのは基礎画力
ゲーム会社に限らず、その業界専用のソフトというものは、焦らずとも、自ずと仕事を通じて使いこなせるようになります。
(中途採用の場合は、どの程度使えるかも採用基準になります。)
ただ、基礎画力というものは、時間をかけて積み上げ、伸ばすものになるため、すぐにどうこう出来るものではありません(;^_^A
また、一度身につけると簡単に失うことはありません。
そのため、面接する企業側は、自ずと基礎画力を重視することになります。
まとめ
以上、日本画専攻の学生がゲーム会社に採用される理由、なぜ需要があるかをお伝えいたしました。
ゲーム会社に限らず、イラストを描く仕事に就きたい場合は、基礎が出来ているとたいへん強みになります。
正直、応用力は後でいくらでも伸ばせるため、まずは基礎画力を高めることをオススメします(^▽^)/
その1つの選択肢として、「美大の日本画専攻」という道があることをご紹介いたしました☆
少しでも参考になれば幸いです。